更新:2020/09/11

山の危険生物「蛇(ヘビ)」の対処法

に引き続き、山の危険生物「蛇(ヘビ)」について詳しく書いていきます。

山の危険生物「熊」の記事はこちら→
山の危険生物「蜂」の記事はこちら→

動画

毒蛇の種類

日本にいる毒蛇はマムシ、ヤマカガシ、ハブの3種類です。
ハブは沖縄地方にだけ生息しているので、今回はマムシ、ヤマカガシについて詳しく書きます。

マムシ

体長40cm~100cmくらい。
山間部の水場が多いところに生息します。夜行性です。
上あごの牙の先端部分に毒を持っています。
攻撃的な性格で、こちらの存在に気付くと、顔を高く上げ、尻尾をフリフリして威嚇してきます。静かにその場を離れましょう。
マムシ

ヤマカガシ

体長60cm~120cmくらい。
マムシ同様に山間部の水場が多いところに生息します。
腹部のカラフルなオレンジ色模様が特徴的です。
上あごの牙の奥に毒を持っており、1970年代まで毒蛇と認知されていませんでした。
ヤマカガシ

無毒蛇の種類

無毒のヘビは日本には5種類ほどいますが、よく見かけるのはアオダイショウ、シマヘビの2種類です。

シマヘビ

体長80cm~200cmくらい。
主に河川敷、森林に生息します。
その名の通り、縞模様が特徴です。
シマヘビ

アオダイショウ

体長100cm~200cmくらい。
主に農地、森林に生息します。
暗い緑色をしています。

毒ヘビと無毒ヘビの見分け方

慣れていないと、瞬時に毒ヘビと無毒ヘビを見分けるのは難しいでしょう。いくつか、見分けるポイントを紹介します。

大きさ

毒蛇の方が小さいです。
パッと見た目でデカいのはまず無毒ヘビと考えてよいでしょう。

目の形状

マムシは目が縦に細長いです。
無毒ヘビの「シマヘビ、アオダイショウ」は目が真ん丸です。
ただ毒蛇の「ヤマカガシ」も目は丸いので注意。
目の形状

頭の形状

毒蛇は頭を上から見ると「三角形」です。
頭の形状

ただ、どの特徴も瞬時に判断するのは難しいです。
またヘビにも個体ごとの個性があり、頭が三角形のシマヘビがいたりもします…。
ヘビを見かけたら、とにかく触らない・近寄らないのが無難です。

ヘビの人身被害状況

被害数

マムシに噛まれた人は毎年3000件程度。
そのうち10人程度が死亡しています。
ただ、落ち着いて対処し、病院にいけば、命にかかわることはまずありません。

発生の時期

春から秋にかけて発生し、冬の間は冬眠しています。

発生の場所

山林の多い田舎に多く発生します。
草刈りをしていないところ、山歩きしているときは、しっかり意識して注意しましょう。

もし毒ヘビに噛まれた時の対処法

噛まれると毒で激しい痛みを伴います。
しかし数時間たっても血清は効くので、慌てず行動しましょう。
走ったり、激しい運動は毒の周りが速くなってしまいます。

傷口の上部をタオルなどで、軽くしばります。(強く縛ると血行が止まってしまうので厳禁)
「ポイズンリムーバー」があれば、毒を吸い出します。
もし道具が無い場合は、口で直接吸い出します。
吸い出した後は消毒します。
患部を冷やしてはいけません。

そして、なるべく早く病院に行きます。
車が無い場合は、速やかに救急車を要請しましょう。
マムシかヤマカガシかで、血清の種類は異なるので、可能であれば、何に噛まれたか確認しましょう。

毒ヘビに噛まれないためには

熊と同じで、「いかに出くわさないか」が重要です。
深い草むら、湿地帯、岩場の影は足元を気を付けて、なるべく入らないようにしましょう。
草むらに入る時は色が背景と同化して見えづらい時があるので、木の棒などで、前方を払いながら進みましょう。

危険な場所へは半ズボン・サンダルは避けましょう。
元来ジーパンはヘビ対策で開発されたズボンと言われています。
毒牙は比較的短いので、厚手の衣類は効果があります。

もちろん出くわしたら、刺激せずに、そっとその場を立ち去りましょう。
これも熊同様、本来は臆病な生き物です。

ヘビ対策グッズ

「ポイズンリムーバー」毒を吸い出します。ハチに刺されたときにも使えます。山に出掛ける時は、ぜひ携帯しましょう

「ヘビレス」ヘビ避けの薬ですが、効果のほどはあまり無いようです…。

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