更新:2019/08/09

山の危険生物「熊」の対処法

山の危険生物「熊」とどのように共存していくべきか、もし出会ってしまったときの対処法などを書いていきます。

動画

山の危険生物「蛇」の記事はこちら→
山の危険生物「蜂」の記事はこちら→

熊の生態について

日本には北海道に住む「ヒグマ」と本州に住む「ツキノワグマ」の2種類がいます。
今回は主に「ツキノワグマ」について書いています。大きさは120センチ80キロほどです。

エサは雑食で、主にドングリなどの木の実を食べます。
冬季は冬眠し、冬ごもり中に子供を産みます。
寿命は自然環境下では20年ほどと言われています。

運動能力はとても高く全速力は時速50kmで世界一速いボルト選手より速いです。
泳ぎも木登りも得意なので、追いかけられたら逃げても無駄です。

近年は山の食物が豊富で、目撃情報は10年前と比べて8倍以上に増えたそうです。

熊の人身被害状況

被害数

2016年 クマに襲われた死傷者は全国で105人で、5割超が東北地方に集中しています。 年間の死亡者数は0.9人とされていましたが、近年の死傷者は増えています。

発生の時期

「ツキノワグマ」の被害は8月が多いです。 ※大量出没年の場合は、エサ不足で10月に集中します。

発生の場所

山林の中が圧倒的に多いです。 しかしエサ不足の時は、住宅街など人里にも現れます。

熊に鈴は効果があるのか?

一般的に「熊鈴、ラジオ」は熊避けに良いとされていましたが、 近年はクマが車のエンジン音に慣れたこともあり、効果が薄くなったといわれています。
ただ、個人的にはやはり熊鈴などで「大きな音」を出して「自分の存在を知らせる」意味はあると思っています。
川沿いなどで音が聞こえずらい場所や、曲がり角などでは、「ホイッスル」などより大きな音で警戒すると良いでしょう。

もし熊に出会ったら

遭遇したら、慌てず、大声も出さず、走って逃げ出さない。
静かにゆっくりと後ずさるのが基本とされていす。

動物の習性で「黒い」部分を攻撃してきます。
要するに人間なら「頭」、「目」などの急所をピンポイントで狙ってきます。

執拗に長時間攻撃してくることはまずありません。
通常は1回攻撃して、すぐに逃げ去ります。
バック(カバン)などで頭をガードしましょう。

熊が出そうな森イメージ

熊に出会って襲われた事例(ブログ)

「山の道具 ラッピー [10/5 クマにかまれました]」
長野県在住の登山用品などアウトドアショップで働いている方が1人でトレラン練習中に熊に襲われたブログ記事です。
仕事柄、山・熊に対する知識は十分ある人です。
しかし、その過信が故、起きた出来事なのかもしれません。

一部抜粋

親熊は全身の毛を逆立たせてガッーと吠えて両手を上げて立ちあがり、そのワイルドさに圧倒
親熊が10数メートルを3歩1秒で飛んで来ました。ゴッーと叫ぶ縦に全開の牙と足が突っ込んでくる状態。
目の前50cmで食いちぎるようにアゴを上に突き挙げて、有り得なく変な向きにしなった指と血飛沫を吐き出し身を翻して走り去りました。

そして、今回のこの襲撃のポイントは、熊が単体ではなく、「親子」だったこと。
母熊は絶対に逃げません。親子熊に遭遇したら、より警戒しましょう。

一部抜粋

痛みよりもただ野性の凄さに感動し、決死のアタックで子供を守ろうとする母親の姿に「やっぱりクマって優しいんだ」と思ってしまい、親子で斜面を駆けあがる姿を茫然と見送っていました。

熊に出会わないようにするには

「クマにあったらどうする」より「クマにあわないようにどうする」を第一に考える。

↑これが一番大切な考え方だと思います。
参考サイト:「クマに出会わないための基礎知識」

  • 登山道以外の道には入らない。
  • 極力、一人では行動しない。
  • 夜間、夜明けは避ける。
  • 事前に熊が出没するエリアかどうか調べる ※岐阜県のクママップ
  • やはりトレランは危険度が増します。スピードを出すため、ばったり遭遇する可能性が高まります。

熊対策グッズ

熊鈴、ホイッスル、熊撃退スプレーなどのグッズを紹介します。

「熊鈴」消音機能があると便利です。なるべく大きな音が鳴るものを選びましょう。

「ホイッスル」曲がり角など先が見えないところで吹きます。

「熊撃退スプレー」少し高価ですが、最終手段として持っていると安心。ただ素早く安全装置を外す必要があるので事前の練習が必要。

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